レポート[活動のご報告]

現場でのストーリー:「つながりが生み出される教室」

昨年の7月から開始した、仙台市太白区のまなび場には、現在77名の生徒が通っています。

当初は、生徒が継続的に来てくれるだろうか、また、果敢な時期でもある中学生と信頼関係が築けるだろうか等、

少し不安を抱えた中でのスタートとなりましたが、どの教室もサポーターやスタッフ、そして生徒間の「つながり」が

日々深まっていく様子が見られています。

 

ある教室での出来事です。

いつも元気な挨拶でやってくる生徒が、挨拶もそこそこで席に着きました。

シニアのサポーターさんが、一瞬で彼女の様子を察し、何も言わずに隣にそっと座りました。

落ち込んでいる彼女の様子を見守りながら、勉強を見てくださっているサポーターさん。

しばらくして、女子生徒は落ち込んでいる自分の気持ちをポツリと話し始めました。

話を聴いたサポーターさんは、解決方法をアドバイスするのでもなく、「そうか・・大変だったね。」と

彼女の思いに寄り添ってくれていました。

教室に来た時のトゲトゲした態度が段々と落ち着き、

彼女の帰る時間になっても「もう少し勉強教えてもらっていいですか?」と言い、

そのサポーターさんに時おり笑顔を見せながら、数学の宿題を最後まで取り組んでいました。

また、別の教室での出来事。

自閉症のため、学校に馴染めず不登校になった男子生徒。アスイクでも一人で居たいと別室で勉強をしていました。

彼を心配した同じ学校の女子生徒が、いつも一人で勉強している彼に声を掛けに行ってくれていました。

実は、その女子生徒は自分自身も不登校の経験がありました。

頑な男子生徒の心が、彼女の温かい関わりよって徐々に解きほぐされ、

今は、皆が居る部屋で勉強することが出来ています。

その後、彼のお母さんから、「子どもが学校に行くようになりました」と嬉しいご報告をいただきました。

そのままの自分を受け止めてくれて、安心して自分を解放できる関係。

居場所とは、人と人との関係の中にあるのだと、改めて感じました。

太白区の教室が始まってまだ半年ですが、子ども達とサポーターさん・そしてスタッフの「つながり」が響鳴し、

心が温かくなるストーリーが少しずつ生まれ始めています。

今年も多くの方々に支えられながら、

この教室から生徒一人一人が希望へと繋がるストーリーが始まることを心から願っています。

(佐々木)

アーカイブ