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活動のご報告

まなびの場エピソード~不器用な彼女の成長の証~

こんにちは、岩沼市・白石市学習支援コーディネーターの鈴木篤です。
非常に暑い日が続いていますね。少し体調を崩しがちな子どもも見られ、心配なここ最近です。
 
 
さて、私たちが日々教室を運営する中で、子どもたちは様々な変化や成長を見せてくれます。
今回は、そのうちで強く印象に残ったエピソードをお話しいたします。
 
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私が彼女に初めて出会ったのは、彼女が中1の冬の頃でした。
スタッフとは一切目を合わせてくれず、話しかけても応答は無し…そんな状況での出会い。
かく言う私も見事にスルーをされておりました。
そのような中で声掛けを続けた私の目には、彼女の心に他者への高い壁があるように映りました。
 
 
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中2の春。応答がなかなか得られない状態にも慣れ、私は彼女の隣で話しかけ続けていました。
するとある時、彼女は自分の抱える家庭や学校での不満を話し始めてくれました。
攻撃的な口調も目立ち、なかなか本心は語りませんが、自分の事を自分の口から話してくれたこと自体が大きな変化でした。
思えば、それまでの無視や暴言を通して、「この大人は自分を受け入れてくれるか」「この大人は信頼できるか」と私を試していたのかもしれません。
 
 
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中2の秋。トゲトゲしさはありながらも、コミュニケーションを取るサポーターが増えてきた時期です。
それに伴い会話のトピックも広がり、恋バナから進路のことまで様々な話をしてくれるようになっていきました。
男性、女性、大学生、主婦、高校生…多様な人と出会い、
そして受け入れられる経験を積む中で、彼女の心の壁が徐々に解け始め、世界が拓けてきたように思います。
 
なかでも女子高校生サポーターのRさんとは、憎まれ口を叩きながらも、楽しげに様々な話をしてくれていました。
Rさんが彼女から目を背けずに相手をしてくれたことで、彼女もRさんを信頼し、好きになることができたようです。
二人の姿は、さながら仲の良い姉妹のように見えました。
 
 
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そして、中3の初夏。非常に慕っていたRさんとの、お別れのときが訪れました。
これまでの感謝を告げるRさんに対し、ぶっきらぼうな言葉をかける彼女。
そんなお別れの仕方でいいのかよ…などと思っていたところ、
その日の教室終了後に、私のもとに彼女からのメッセージが届きました。
 
「これからも頑張ってって いっといて!」
「必ず言っといてね!」

 
やり方はとても不器用で、なかなか素直にはなれない彼女。
けれど、他の誰かに感謝を込めて、ストレートな応援の気持ちを表現することが出来たのです。
このエールは何物にも代え難い、彼女の確かな成長の証です。
 
Rさんをはじめとした多くの人との出会いが 心を他者に開く経験に、
そして別れが 気持ちを表現する経験となり、
彼女の成長の大きなきっかけになったのだと思います。
 
今後も教室に通ってもらうなかで、彼女の前に次のきっかけが現れたときには、
気持ちを自分の口から伝えられるのではないか…そんな光景を思い浮かべて、胸を膨らませています。
 
(鈴木篤)


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