2025.06.18
【vol.14】いろんな気持ちがあっていい
ヤングケアラー経験のある”ちょっと先”の先輩の経験談。
ピアサポーターである彼・彼女たちの経験や想いを聞いてみました。
両親と姉、祖母と暮らしている大学生のるいさん。
1年ほど前から、祖母の心の寄り添いをしています。

-どんなケアをしている?
1年くらい前から、祖母が不安で夜あまり眠れなくなってしまいました。
だいたい夜11時くらいに祖母がリビングに降りて来て、
それから深夜1時~2時ころまで、祖母の話を聞いたり、
眠るまでの間一緒にすごしたりしています。
私は大学で心理学を学んでいるのですが、
その中で学んだ臨床動作法を用いて祖母の体をほぐしてあげたりもしています。
これは、”悩みは体に現れる”という考え方で、体の固まっている部分をほぐすことで、
結果として心の問題も解決しようという療法です。
祖母は、不安についての具体的な内容をあまり口にしないので、
話をしない時はそばにいたり、学んだ療法を活かして体をほぐすことをしています。
不安な時にそばにいるだけでも、十分な助けになるのではないかと思っています。
-どんな気持ち?
これは私の想像ですが、祖母の不安は患っている病気からくるのではないかと思っています。
病気が進行して、自分の体がどんどん思うように動かなくなっていくことって、
本当に恐ろしいことだと思うんです。
私はその心の痛みを実際に体感できるわけではありませんが、
ちょっとでも理解しようとすることで、
祖母の気持ちが和らぐのならそばにいたいと思っています。
祖母は家族の中で私といるのが一番落ち着く、と話します。
一緒に暮らす両親や姉は、眠れない祖母に対して
「なんで眠れないの?」
「日中運動しないから眠れないんじゃないの?」
などと強い言葉を投げかけることがあり、
そのことも、祖母が私と居たがる原因のひとつなんじゃないかと思っています。
祖母のためにできることはしたい、という気持ちを持つと同時に、
自分の時間が予告なく奪われるということに「しんどいな…」と思ってしまう自分がいます。
今はあまりありませんが、一番しんどかった時期は、
祖母がリビングに向かってくる足音や気配を感じるだけで
「あぁ…来ちゃうのか、これから1-2時間くらい時間消えちゃうなぁ…」と思っていました。
そんな風に思ってしまう自分が嫌でした。
家族なのになんで純粋に心配できないんだろう…と。
今は、一番しんどかった時期を振り返って、むしろ家族だからこそ、
一緒にずーっと暮らしていたら色んな気持ちが生まれるのは当然だよなと思っています。
ケアが嫌だという気持ちがあったっていいと、今は受け入れられるようになりました。
-今後について思うことは?
現在、眠れない時の心の寄り添いは私が、お風呂の介助は母がそれぞれ一人で行っていますが、
もっと家族全員が協力的だったらな…という気持ちがあります。
というのも、私は現在大学4年生なので、就職など今後の進路で家を離れるかもしれません。
家族は私の意志を尊重してくれていて、家を離れることに反対していませんが
「本当に離れていいのかな」と負い目を感じることもありますし、
私がいなくなった後の祖母や母のことが心配です。
ーヤングケアラー支援の活動に参加しようと思ったきっかけは?
わたし自身が「大変」「つらい」という気持ちを抱えていたので、
活動に参加して、他の人の経験や考え、将来についての話を聞くことで、
私一人だけが苦しんでいるんじゃないんだ、と感じたかったというのが正直なところです。
私は「ヤングケアラー」について知っている状態でヤングケアラーになったわけですが、
自分が陥っている状況をわからない小学生や高校生の生活環境を思うと言葉がありません。
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