2014.12.01 活動報告
卸町5丁目公園仮設、お別れ会
11月28日をもって、卸町5丁目公園仮設住宅での学習サポートが終了しました。
自治会長をはじめ、学習サポートに参加していたご家庭が退去されることになったためです。
2012年4月から約2年半。
さまざまな方からのお力添えのおかげで、最後まで寄り添い続けることができました。
特に、リーダーのIさんは、大学に入学したばかりの頃にリーダーに抜擢。
それから2年半、ほとんど毎週のように金曜日の夜に通い続けてくれました。
Iさん無しでは、ここまで活動を続けることはできなかったと思います。
最後は、Iさんの文章で、締めくくります。
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11月28日金曜日、活動最終日の卸町には
生徒11名全員とお母さん方5名、サポーター7名、
本当の「フルメンバー」が集まり、お別れ会を行いました。
サポーターは、行きのバスからしんみりとした面持ちだったのですが、
そんな気分も見事に払拭してしまうのが
卸町の子どもたちの魅力。
町内会からの差し入れのお菓子、
サポーターやお母さん方の持ち寄りのおやつをいただき、
サポーターの準備したメッセージカードと
ちょっとしたプレゼントを大喜びで受け取ると、
しばらくしないうちに
いつもの学習会後のようにはしゃぎはじめます。
片付けをしてからも、外でずーっと遊び回っていました。
それも最終回からか、いつもの何倍もパワフルで…
あっという間にサポーター全員がもみくちゃにされていしまいました(笑)
でも、これは他ならぬ子どもたちの「愛情表現」。
「腕相撲して!!」
「追いかけっこして!!」「一緒に側転しよ!!」
「おんぶー!!!」
と、最後だからこそでしょうか、べたべたでした笑
しかも、先週までは、来週でお別れと知らないかのように
けろっとしていたはずなのに、
この日は違ったよう。
「ほんとうにきょうでおしまいなのぉ??ぃやだぁ…」
としがみついてくる子がいたり、
「また会えるよね!来週会いにきてね!ぜったい!!」
と念を押す子がいたり。
そして最後は、私たちが車で帰るのをみんなで追いかけ、
お見送りしてくれました。
名残惜しいのはサポーターだけではなかったようですね。
思えば、卸町も2年半。
当初は生徒3名、サポーター3名でひっそりと始まった学習会は
いつの間にか11名+7名のわいわい大所帯の教室になっていました。
そのなかで、学習会の意義、サポーターは生徒たちに何をしてやれるだろうかなど
迷った時期もありましたが、
卸町の生徒たちが学習会で楽しそうにしている姿を見ていると、
きっとこれであっているんだ、と思えました。
金曜7時からのドラえもんとクレヨンしんちゃんを蹴って
毎回学習会に通い続けてきてくれたことが、何よりの証拠です(笑)。
通い続けたい、と思ってくれたのは、
ここが生徒たちにとって居心地よい場所の一つだったからなのでしょう。
友達もいて、サポーターもいて、
みんなが受け入れてくれる安心感。
得意な教科、それか、勉強でなくてもなにか得意なことを褒めてもらえる。
そのなかでのびのびとできる、学校とも家とも違った「居場所」だったのだと思います。
勉強面で何が残せたのか、と聞かれると
正直自信はありません…(子どもたちの成長は確かなのですが)
でも、それより大事にしたいのは
子どもたちが将来いつか
「勉強教えながら、遊んでしゃべってくれた人がいたなぁ」
と思い出したとき、
「自分も、他の人に寄り添ってできることがあるかもしれない」
と考えてくれることです。
そうやって、「愛情の輪」をつなげていってくれたなら、
それ以上に意味のあることはありません。
…と、なんだか大それたことを書き連ねてしまいましたね。
でも、今はなにより
卸町の生徒たちと一緒にいられて幸せだったと、心からそう思います。
毎週金曜日、元気をくれてありがとう。
成長を一緒に喜ぶことを教えてくれてありがとう。
本当はもっとそばにいて、見ていたかったけれど、
私たちはみんなを信じて、心の目で見守っています。
最後になりましたが、今までこの学習会の運営を支えてくださり、
毎回の休み時間のお茶出しまでしてくださっていたお母さん方、
教室を貸していただき、いつも温かい目で見守ってくださった町内会の方々、
歴代のサポーターたち、そしてアスイクの関係者の方々、
皆さんにお礼を申し上げたいと思います。
こんなに長く続いたのも、多くの方々の支えあってこそのことです。
2年半、本当にありがとうございました。
生徒たちの輝かしい将来を祈って。
卸町サポーター
(完)