2016.06.02 活動報告
2016年度キックオフ・研修会 開催
2016年度キックオフ・研修会開催
こんにちは。岩沼市学習支援コーディネーターの鈴木篤です。
2016年度のスタートから約2か月、徐々に日差しが強さを増してきている今この頃ですね。
教室では半袖半ズボンの子どもたちの姿もちらほら。
中学生活最後の夏を前にした3年生の子どもたちのうち多くには、部活動に打ち込む様子が見られます。
新年度に入り子どもたちだけでなく、スタッフやサポーターの顔触れにも同様に変化が出ています。
ということで、初の試みとして、5月29日(日)にアスイク関係者全体での2016年度キックオフを執り行いました。
前半の総会から後半のスタッフ研修会まで約5時間に及ぶボリュームではありましたが、10名の正会員、26名のスタッフのほか、24名の学習サポーターの皆様にご参加いただきました。
前半はスタッフ総会です。
まずは代表理事の大橋を議長として、2015年度の事業振り返りと2016年度の事業方針発表を行いました。
団体の立ち上げから事業の変遷、そして昨年度の振り返りをデータに基づき報告。そして、これらの活動が生み出す価値についても発表しました。
特に教室の子どもや保護者を対象としたアンケートの内容を全体で共有できた点がとても重要であるように感じます。
現場のスタッフやサポーターの皆様全員が、普段の教室での子どもとの関わりの成果を目に見える形で実感し、それぞれにとってのやりがいが深まる機会となったのならば幸いです。
そして、2016年度の方針発表のなかでは、「子どもたちの明日を育む。」という団体の理念をスタッフ全員で改めて共有したのち、各事業における重点テーマを発表し、大橋からの話を終えました。
その後はスタッフ紹介へと移ります。
まずは役員の皆様から。
僭越ながら司会の私より自己紹介のテーマを指定させていただき、先ほどの発表とはうって変わった砕けた雰囲気での自己紹介となりました。
普段は遠く感じる役員の皆様が、ちょっと近くに感じられる瞬間だったように思います。
ちなみに、代表理事の大橋の「マイブーム」は、「お寺で瞑想」とのこと(笑)
続いて本部スタッフとサブコーディネーターの紹介です。「初恋の人の名前と時期」「グッとくるタレント」等のお題に対し、皆さん困惑しながらもお答えいただきました。
なかには答えがかぶる方々も…
普段では話さない事や見ない表情に触れ、スタッフ間の距離が縮まったように感じる一幕でした。
そして、その後は初の試みである「ボランティア委嘱状」の贈呈へと続きます。
仙台市・岩沼市の学習支援事業において、普段教室にて子どもを支えてくださっている学習サポーターの皆様は不可欠な存在です。私どもスタッフといたしましても、感謝してもしきれません。
そんなサポーターの皆様に、改めて一年間の活動への協力をお願いする意味を込めて、委嘱状を贈呈させていただきました。
抽選で選んだ5名の皆様に代表してご登壇いただきました。
贈呈後、お一人ずつご挨拶をいただいたのですが…
いきなりお呼びしたもので、少々緊張の色が見えますね(笑)
以上で前半のプログラムは終了。全体写真撮影と休憩を挟んで、スタッフ研修会へと移ります。
今回は、株式会社アライブ・ワンの代表であり、アスイクのアドバイザーもお勤めいただいている後藤美香先生を講師にお招きしました。
国際コーチ連盟の認定プロフェッショナルコーチである後藤先生。過去にも度々、コーチング研修をお願いしております。
これまでは、子どもの自己肯定感を高めることを主眼に置いた、現場で活用できるコミュニケーションスキルについてご指導いただく機会が多かったのですが、今回の内容は一味違います。
基本的な声掛けや接し方の研修に加え、行動心理学に基づき、一人一人の性格や思考の傾向のタイプ分けを行うワークショップを実施していただきました。
そこで活用するツールがこちら⇒
「コミュニケーションカード」です。
計52枚のカードそれぞれに思考や行動の傾向が描かれており、その内容によって赤・青・黄・緑の4色に分けられています。
まずは、参加者全員に、自分が当てはまると思うカードを13枚選択してもらいます。
その結果、緑に偏る方、赤と黄色の2色の方、全色のバランスがとれている方など、人により大きなバラつきが。
このバラつきこそが、その人それぞれの思考の傾向を表しています。
何かを決断したり、ものごとを進めたりする際にどのようなことを優先するのか、結果やプロセスのどちらを重視するのか。
そして、その表現が外へ向くか内へ向くか…など、それぞれの色の「癖」について後藤先生より解説いただきました。
その後グループに分かれて、自身と他の結果を見比べながら話し合っていただきました。
「子どもたちがどのように考える傾向があるのか」
「この傾向の子どもには、どのような声掛けが適切か」
など、子どもにまつわる事だけではなく、スタッフとサポーターの皆様が自身の傾向を認識することで、より円滑な子どもとのコミュニケーションに繋がります。
そして、それぞれの色の子どもに対する具体的な接し方について、各グループで話し合った結果を発表。
特に、思考の基準が「人」や「感情」であるという、黄・緑の子どもについて発表をするグループが多かったような印象を受けました。
その後は基本的な接し方・声掛けの研修に移り、「双方向のコミュニケーションを意識する」「肯定の声掛け」「体を向けて応える」など、現場ですぐに役に立つスキルについてご指導いただきました。
従来のものにはない、一風変わった内容となった今回の研修会。
今後、一人一人との適切な距離感や声掛けを考えるにあたって、子どもを分析するための力になっていくかもしれません。
また、スタッフやサポーターの皆様が、自分自身の内面についても客観視できたことにより、子どもとのコミュニケーションの質をさらに上げていくために、それぞれがどのような事を心がけてゆけば良いのかを考えることにもつながったのではないかと思います。
以上、2016年度キックオフ・研修会のご報告とさせていただきます。
やりがいの高揚、スタッフ間の交流、スキルの向上…この度のキックオフには様々な意味があったのではないかと感じています。
今回得たものを、参加された皆様それぞれがそれぞれの形で、教室に還元していっていただければ幸いです。
最後に、長時間にわたってお付き合いいただきました学習サポーター・サブコーディネーターの皆様、そして講師の後藤先生、誠にありがとうございました。
2016年度も、スタッフそしてサポーターの皆様と一丸となって、子どもにとってより価値のある居場所を生み出してゆければと思います!
(鈴木篤)