2013.08.16 活動報告
eラーニング「すらら」×見守り先生の効果
仙台市との協働で7月からはじまった「学びとくらしの安心サポート事業」。
いまのところ、3教室に46名の中学生が参加しています。
(これからドンドン増える予定です)
仙台にしては珍しく、あつ〜い、くるし〜いお盆でしたが、今日から各教室が再開。
という事実を、ここの中学生たちは忘れているんではないだろうか、、、
そんな心配はみごと杞憂に終わり、かわらず元気な笑顔を見せながら(子どもによっては、かわらずクールな面もちで)、
子どもたちが続々と集まってきています。
さて、この事業で取りいれているeラーニング「すらら」。http://surala.jp/trial/
「すらら」には、子どもが学ぶ解説コンテンツ、テスト機能の他に、先生用の管理画面があります。
この管理画面では、色々なことができるのですが、メインの機能としてよく使うのは、生徒ごとの学習状況管理ページ。
どの子が、どの部分をどれくらいの時間学習して、どのくらい理解できたのか。
そもそもの全般的な学力はどの程度のなのか、といったことがわかるスグレモノです。
久々に、参加している子どもたちの学習状況をチェックしていったところ、なんとも嬉しい発見が。
(注:現場のスタッフは、毎回ちゃんとチェックしています)
「すらら」の解説コンテンツには、理解度をはかるためのドリルがセットになっているのですが、
このドリルの得点がみんな高いということに気づきました。
「そりゃ、学習したんだからドリルの得点が高いからって、そこまで嬉しいこと?」
と思われるかもしれません。
でも、全体的な学力をはかるテスト機能で、1桁(100点満点中)も当たり前の面々です。
聞いているだけで苦しくなるような状況で生活している子ども、少なくありません。
それでもあきらめず、自分が今までチンプンカンプンだった内容を、少しずつ
着実に克服してきている様子がデータからも垣間見えたことは、なんとも嬉しく、また運営者側としては
安堵の気持ちが自然と湧き起ってきます。
中には、教室に来ても、誰とも一言も話さず、ただPC(eラーニング)の前に座っている子もいます。
(そういった子どもには、それなりの理由、背景があります)
正直に言ってしまうと、その子はただ時間をやり過ごしているだけなんだろうと思ってました。
否定的な意味ではありません。この場所がその子にとって何かしらの息抜きになっているのであれば、
それはそれで大切なことだろうと。
ところが、自分の苦手なところをコツコツとクリアしていたことを、データが物語っていました。
そんな驚きをスタッフに伝えたら、「そうなんですよ〜」というリアクション。
(あ、知ってたんですね。。。)
「特に彼には、こういう自分でコツコツできるのが合ってるみたいです。でもやっぱり、
Iさん(拠点運営者)が、そういう彼の頑張りをちゃんと見てて、本人に伝えるから効果が出てるんだと
思いますよ」
確かに、Iさんは他のボランティアメンバーに対しても、「どんなことでも見つけて、とにかくほめる。
ほめすぎるくらいでちょうどいい」と言っていることを思い出しました。
eラーニングだからできること。
人でしかできないこと。
それぞれの利点を組み合わせた「eラーニング×子どもを見守る先生」の運営モデルが、いいカタチになってきた気がします。
属人的になりがちな「見守り先生の力」を、どう他の人たちにも広げていくか。次のテーマですね。
↓写真は、活動終了後のティータイム(振り返り)の様子。
こんな感じで、あったかいお茶で体を休めながら、スタッフ、ボランティアが子どもごとの状況、
これからのサポートの方向性について話し合っています。
(大橋)